(平成23年11月17日)
1万体の微笑仏を彫る
~一人でも多くの人を幸せにしたい~
一人でも多くの人を幸せにしたい。一万体を彫る。 右肩上がりの高度経済成長時代から、右肩下がりの坂道経済時代へと反転し、はや20年が経過したが、閉塞感は強まるばかりで日本全体を悲観ムードの暗雲が覆い尽くし、その中を虚無感という至って悲観的要素の強い毒素が噴き出しているように思えてならない。

確かに現実は、空恐ろしい事件が毎日毎日引っ切り無しに途絶えることなく発生し続けている。
そして、そのことを笑い楽しんでいるかのように次から次へと飽きることなく悲観情報を流し続けるマスメディアがある。

お互い助け合って暮らしていけば、三食食べることにはさほど苦労することはないと思われている物質的に豊かなこの国で、自殺者は13年連続で3万人を超え、児童・老人等虐待やDV等が止まることなく増加の一途をたどっている現状は、まさに生き地獄であり、異常事態以外の何物でもない。

悲劇が悲劇を呼ぶように、不幸の伝染が止まることなく、次々と国中に蔓延していく。
一人ひとりが閉塞感の漂う深い井戸の底に投げ込まれ、井戸の穴はしっかりと蓋をされ、希望の光も差し込まないような真っ暗な闇の中で、絶対絶命の状況に追い込まれ逃げ出すことができなくなってしまった。その時の絶望感は想像を絶するものであろう。

国や会社に頼ることは出来なくなってしまった。
みんな自分のことだけで頭がいっぱいで人のことなぞ構っていられないと見向きもしないそんな世の中になろうとしている。

人との絆が寸断されていく暮らしにくい世の中で、誰もが自分の外側にあるものに過剰に依存するのは危険であると考え始めている。
そして、確かに大変なことではあるが、自分で自分を律しコントロールしていく以外方策はないと思い始めているように思われる。

生きていく上でとても大事なことは、悲観主義の渦に飲み込まれず、自分の意志の力で一人ひとりができる小さなことを一歩一歩確実に実行していくことが大事だと思う。
 微笑仏を彫る 円空仏を彫る 仏像を彫る
円心は富も地位も名誉も全くない無名そのものであるが、毎日奥の院(裏山)で有り余る生命エネルギーを注ぎ込まれているため、かなり幸せ度が高い境地にいると思っている。

裏山登山以外にも毎日三食食べられ、大好きなことをやり、大好きな仲間と一緒にいられればそれだけで最高に幸せだと思うのである。

そして、最高に幸せであると自認している円心は、一人でも多くの人を幸せにすることを祈願し、生涯に1万体の微笑仏を彫り続けたいと思っている。

中心は心である。赤子、微笑仏、鏡のような清浄な心である。
人は誰でも幸せにならねばならない。そのためには感情という煩悩(欲望、怒り、執着・・・)に流されず、自らの強い意志で自分を防御していかなければならない。
あなたも微笑んでみよう。そしていつも意識して微笑みを作っていこう。
 微笑仏の微笑みは私たちの人生を豊かにしてくれる最高のモデルです。
 微笑仏は願い仏。微笑みは、人と人を結びます。 微笑仏を見ているとその笑顔に誘われるように見る人に笑顔が伝染し、さらにその人から身近な人たちへと次々に笑顔が伝染していくことがわかります。
微笑むことによって自分自身が幸せになるだけではなく、自分の周りの人たちにも幸せが伝染していくのです。

人は誰でも喜怒哀楽の感情に身を任せているといつの間にか「私は不幸だ」といった悲観主義の不幸病に陥ってしまい、最後にはそこから抜け出せなくなってしまいます。
そして自分だけが不幸の坩堝に落ちるだけではなく、自分の周りの人たちにも不幸病を伝染させてしまうのです。

幸せは人が与えてくれるのをじっと待つのではなく、自らが行動して手に入れるしか方法はありません。
  そのためには、浮き沈みの激しい感情に身を任せて悲観主義の嵐に巻き込まれることなく、自らの強い意志の力を持って楽観主義を貫かねばなりません。

そのためには微笑仏の笑顔は最高のモデルだと思っています。

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