(平成23年05月05日)
覚悟を決める

身の丈にあった生活に戻る時期に来ている。
そして、自らの心が欲しているものを探りあて、それを形にしていくことが求められている。

 冷静になって考えてみれば誰にでも分かることだが、そのことを不思議だと思いながらも深く考えることなく今までずっとやり過ごしてきた。 もうそろそろこの辺りで軌道修正したほうが良いと思う。 かなり行き過ぎてしまってはいるがまだ間にあう。
 以前から言われ続けてきたことであるが、わが国の台所は火の車であり、特にリーマンショック以降生活は収入の倍近いお金を使い続けており、借金は雪達磨式に増え、今や二進も三進も行かない借金依存症状態に追い込まれてしまった。
 これは誰が見ても分かるとおり倒産である。 そして債権者である国民が最終的には負担せざるを得ないということである。
 いずれにしろ、もう国を頼る事はできない。 今までのように国に対して無いものねだりを続けていく事は不可能となってしまったのである。 3年前のリーマンショックに続き、東日本大震災によるショックで完全に首が回らなくなってしまった。

我々は「覚悟」をしなければならない。
 これから先の日本は何で食っていくのか?
現状でも国内の主力産業の多くがアジアをはじめとする海外企業に追い越され、まさに全敗状態が続いているといった印象である。 もし、なけなしの金をはたいて国内企業に投資しようとするならば、私の目には自動車産業以外可能性のある産業が見当たらない。 その横綱級の自動車産業さえもいずれ韓国、中国、インド等のメーカーに追い越されてしまうだろう。
 日本の大関クラスのエレクトロ産業では、韓国サムスンのテレビ、半導体等に対しては足元にも及ばない。
その主力産業である自動車、電器、エレクトロニクス、機械等の海外移転が今までにも増して急速に進んでいる。国内の空洞化の勢いは止まるところを知らないかのようである。 そのため、国内企業が作り出す製品は海外で売れなくなるため収入が減り、国に納める税金も、国民が貰う給料も相当額減ってくる。
 これに追い討ちをかけるように、海外から買わなければならないエネルギーや資源、食料などは高騰していくため支出額は年々増加していき、収入から支出を差し引いた利益は確保できず、赤字が続いていく事になる。
 また、国内の重要課題である人口減少と少子高齢化問題に対してはまったく手が打てず衰退の一途をたどっている。 働いている人は一番お金を使う人でもあるが、この年代の人口が急速に減少することによって、国内消費は大幅に落ち込むことがハッキリしている。  これとは逆に医療・福祉等で一番お金がかかる高齢者は増え続けていく。
 物は作れても、外国でも売れず、国内でも買う人が減ってくる。 そのことにより 働いて、もらう給料も大きく減少していく。今より3~4割減ってしまうかもしれない。 そうすれば、今の暮らしを続けていく事はできなくなってしまう。 これは誰の目からみても明白なことである。
それではどうすれば良いのだろうか?
 大切な事は、我々一人一人が「覚悟」してかかることである。
自らの人生を人任せにせず、自立して生きてかなければならない。 もう我々は目を覚まさなければいけない。 いつまでも暢気に人様に依存して眠り続けているわけにはいかないのである。
 我々は、これからの貧しい時代に堪えると同時にこれを逆手にとってより人間らしい暮らしを手に入れなければならない。 そして、それぞれがどのような人生を歩みたいと思っているのかを、本当の自己との対話を続けることによって具体化していくことである。
更に進むべき方向が明確化できたれば後は、そのことを「強く思う」ことである。

「思うことは必ず実現する」
 目的に向かって進む過程では、それぞれ一人一人が「一人社長」としてマネージメント(経営)を行ない、自分の身の丈にあったやり方で、収入を増やす努力や支出を減らす方策を考え実行に移していく。 大事なことは、自分のやり方で、一歩一歩ゆっくりと山のいただきを目指して進んでいくことである。
 国や組織に依存し過ぎることなく、個々人が「自立」するとともに、家族や仲間との支えあえる「ネットワーク」を自らの力で構築していかなければならない。
できうれば、効率よく働く事によって、労働時間を減らし、心が喜ぶ豊かで自由な暮らしを目指したい。 自然と一体になったスローライフの生活も良いかもしれない。

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